本・動画レビュー

【破産は実務の問題】『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』を読む

父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

今本屋にいくと平積みされている経済本がある。

ヤニス・バルファキス著『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

ざび
ざび
タイトルなげえ。

今回はこの本に、借金や破産について注目の記述があったから紹介していくぞ

自己破産をしようとしている人、すでに自己破産をした人、罪悪感に悩んでいる人に向けて、自己破産はしてもいいんだよとメッセージを送ってくれている。

ざび
ざび
全多重債務者・自己破産経験者に届いてほしい。

破産は「実務の問題」

自己破産について、著者はどういう態度か。

基本してもオーケー

わりとボリュームあるから、少しずつ分けて引用しながら解説する。

借り手が破産して借金を返済できない場合には、どうしたらいい?答えはひとつ。借金をご破算にするしかない。経済学の用語では、「債務免除」という。れこは倫理や道徳とは関係ない。借りたカネを返さなくていいか悪いかといった話ではない。実務の問題だ。

どういう理由であれ、借金が返せない状況なんだから、実際どういうふうに処理したらいいのかっていう実務の問題なんだと強調している。

いいとか悪いとかの問題ではないんだ。

ヴィクトリア時代、借金を返さない人間は、利子と元本を返し終えるまで、特別な牢屋に入れられていた。いまでも、国家が借りたカネを返さない場合に、犯罪者のような扱いを受けることがある。ギリシャがいい例だ。

昔は借金が返せないと犯罪者扱いをされた。でも今はちがう。

ちなみに著者はギリシャ人だ(下の著者紹介でくわしく書いている)。

もし債務が免除されなければ、破綻した事業や企業の所有者たちは永遠に破産したままの状態に置かれることになる。少なくとも、破綻した起業家には誰もおカネを貸してくれなくなる。債務が免除されなければ、従業員を雇うことも、家を買うことも、子どもを大学に送ることもできなくなってしまう。

借金が返せない人はどうすればいいのか?

そのまま放置?牢屋に閉じ込める?それとも死刑?

返済不可能な借金に永遠に囚われていたら、企業も個人も国家も復活できない。聖書の中で、借金を定期的に棒引きにすべきだと書いてあるのも、同じ理由からだ。それは、森に落ちている枝を燃やすことで、大規模な山火事を防ぐようなものだ。

聖書を引用してくるとはさすがヨーロッパ人のなせるワザだ。

聖書に書いていることはキリスト教徒なら絶対だもんな。くー、説得力あるぜ。

ざび
ざび
オレはキリスト教じゃないけど。

で、山火事が起きる前に細かい枝を燃やして、燃え移るのを防いでしまえってのはわかる。

もし、借金が返せない人間を放置していたら、あるいはひどい刑が待っているとしたら、事業を起こす人なんて出てこない。リスクが大きすぎるからな

そうなると経済なんて発展するわけがない。銀行が貸すところがなくてお金が回らないんだから。

結果として国の経済が破綻する

だから、失敗しても破産をしていいよと決めて、小さな火種を摘んでおくしくみが必要ってこと。

貸すほうも借りるほうも公平に

次に、「そもそも借金が返せなくなるのは銀行が悪い」論の登場だ。

ざび
ざび
「貸すほうが悪い」論のざびと同じ意見だわ。

しかし、債務免除を強いられるような状況をつくりだしているのは、銀行の放漫な貸し付けにほかならない。それに、金融危機がやってきても、銀行家は個人資産も事業の支配権も失わなくて済む。二枚舌もはなはだしいとは、彼らのことだ。

銀行だけが救済されて、政府も含めてほかの債務者は救済されないとしたら、最悪だ。

そもそもお金って政府の借金からはじまって、銀行が生み出しているんだよね。

関連記事:お金は全て借金だった?『目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室』

そのお金を作った張本人が、いざ金融危機でピンチになっても国に助けてもらえて、事業を起こしてがんばっていた起業家たちが見捨てられる。

これは不公平だよねと。

金を貸すほうも借りるほうも責任はある。

そのうえで、もしダメだった場合は両方とも救ってもらえる。それでいいじゃないか。

破産するには国の力が必要

こうしてみると、やっぱり経済と政治ってのはものすごく関係が深い。

こんな苦境に陥ったときに私たち市民を救済してくれるのは誰だろう?国家しかない。返済できない債務は国家に帳消しにしてもらうしかない。国家が介入してくれてはじめて、債務の霧が晴れ、回復への道を歩むことができる。

言い換えると、破綻しつつある経済を再生できるのは、政治の力しかないということだ。またそれが、破綻を引き起こした真の原因に対処する唯一の道である。

結局のところ、お金持ちもいざ自分の資産がごっそりなくなりそうになると、政府に泣きつく。「なんとかしろ」と。

お金って国、もっというと社会全体のしくみが関わってきて初めて成立するものだ

いざとなったときのバックアップはだれがやるの?って話。

最終的な責任者って国しかないでしょ。

国を守る軍隊だったり、警察だったり、病気や障がいでハンデのある人を救う費用だったり、それを集める税金のしくみだったり、国がないと骨格ができてこない。

ズルをしても、それを取り締まる法律がなかったらやり放題だし、警察がいいかげんだと意味がない。ルールもなにもあったもんじゃない。

ざび
ざび
武力があったら勝つみたいな、北斗の拳みたいな世界になるぜ。

しくみが整ってきてはじめて経済も回る

骨格がないのに筋肉つけて血液を流しても体がうまく動かないよな。

国としてしくみがないと借金でクビで回らなくなってもだれも助けてくれない。

自己破産も国の力がないとできないことだ

自己破産の手続きに必要な裁判所も国や自治体の税金で運営されているからな。

ざび
ざび
だから自己破産したらよけいに感謝して税金を払わないとな。

国が経済を支えている以上、国のあり方を決める政治にももっと関心をもっていきたいな

著者:ヤニス・バルファキス氏の紹介

ヤニス・バルファキス氏Wikipediaより

 

ざび
ざび
神っぽい響きだ。

まず名前がかっこよすぎる。

スキンヘッドで、学者らしくない、奇抜な服装が特徴的だそうだ。

ざび
ざび
たしかに学者にしてはロックな感じはするよな。

ギリシャ人の経済学者で、なんとギリシャが財政破綻で大変なときの財務大臣だったんだ。

だから上にあるような破産を肯定する考え方は、見方によっては、自己弁護っぽくきこえる

とはいえ、彼も学者だ。論文は主観じゃ書けない。物事を公平に見るのが基本中の基本。

『父が娘に語る~』の中でも、一応、父親が娘に対して語る形式だが、経済学者って立場から経済をわかりやすく話すよと前置きしてある以上、へんな偏りはないはず。

実際破産を認める立場のほうが自然で、しっくりくるよな?

もちろん学者も絶対ではない。まちがえることはあるけど、こういう考えもあるよってのは知ってほしいんだ。

まとめ

  1. 破産はいい悪いの問題ではなくて、実務の問題。どう処理するかが大事。
  2. 破産を認めないとだれもリスクを取って事業をやらなくなり、国の経済がまわらない。
  3. 逆を言うと、破産をするには国の力が必要。
  4. 経済も国ありきでまわる。国のあり方を決める政治に関心をもとう。

この本自体、今(2019年6月時点)でビジネス書の売上でもトップ10に入っているほどの人気ぶりだ。

これだけ読まれている本なので、人の自己破産に対する見方も少しやわらいでくれることを祈りたい

今回は、破産や借金の観点でみたときのレビューということで書いてきた。

けれども、借金や破産の面以外でも「文字は余った収穫物から生まれた」とか「ユーラシア大陸とアフリカ大陸で経済の差が生まれたのは地形的な要因」とか面白いエピソード満載だぞ。

経済を一から学びたい人にはオススメの一冊だ。

自己破産を迷っているなら無料相談してみよう

  • 自己破産したら全財産が没収される
  • 自己破産すると周囲の人に必ずバレる
  • 自己破産すると二度と立ち直れない

これらは全て誤解だ。正しい情報を知って、正しい判断をするためにはプロの弁護士や司法書士へ相談をするのがベスト。

裁判所に直接「自己破産したいんですけどどうしたらいいですか」ときいたら、

「まずは弁護士に相談してください」

と即言われたぞ。

裁判所が答えたってことはつまり、公的な機関が認めた、公式の回答だ。

まずは弁護士に相談、これがみんな通る道と思っていい。

“どうしよう、こんなケースは大丈夫かな”と推測ばかりしていて、一人で悩む時間は正直もったいない。

その間も返済の催促はくるし、利息も溜まっていく。

借金問題はできるだけ早く解決して、次の生活にエネルギーを向けたほうが立て直しも早くなる。

自己破産したいけど、弁護士に頼むのはすごく敷居が高い

そんな人はWebからの無料診断無料相談をするのがオススメ。

まずは小さな一歩から。気軽にはじめみよう。

2分でサクッと借金の減額シミュレーション