本・動画レビュー

レビュー『池上彰の「経済学」講義 歴史編 戦後70年 世界経済の歩み』

『池上彰の経済学講義 歴史編 戦後70年 世界経済の歩み』レビュー

ども、ざび(@dr_zawinul )だ。

27歳のときに借金938万円抱えて、自己破産をした。 その後ヒモ生活を経て結婚、2児のパパとして正社員やりながらブログを書いている。

”愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ”

かつてのドイツの宰相ビスマルクの名言だ。

ただ時代に翻弄されるか、自分の道をしっかり歩めるか、は自分で考えるかどうかにかかっている。

自分で考えるには何か材料がないとダメだ。そのために過去・現在・未来を知ることが必須だと思う。

歴史は格好の教材だ。

今回は「Mr.分かりやすさ」池上彰氏の本を取り上げて、おもに戦後の日本経済の歴史を眺めてみたい。

池上彰の「経済学」講義 歴史編 戦後70年 世界経済の歩み

借金に悩んでいる人、自己破産してクヨクヨしている人、今は借金していないが日々の生活に苦労している人、いろんな人がいるだろう。

自分の今の状況が歴史的に見るとどういうポジションなのかは今後の生き方の参考になるぞ。

ざびはこの本を読んでめっちゃためになったから、借金に関連しそうなトピックを中心にまとめてみた。

豊かな中流層が経済を発展させる

中流層がテレビを買い、経済を発展させる

いきなりだが、豊かな国と貧しい国のちがいってどこから生まれるんだろうか。

ひとつの答えが格差だ。

本では、なかなか経済が発展しないフィリピンの例を挙げている。ちと長いが。

フィリピンは大土地所有制度がずっと残されているのですね。

(中略)

でも、いまのフィリピンの政治家たち、あるいは経済界の中心を担っている人たちは、みんな大地主の子どもたちなのですね。自分の財産を削るようなことは、なかなか自分たちの財産を削るようなことは、なかなか自分たちからはできない。

結果、フィリピンというのは、ひと握りの大金持ちと、圧倒的多数の貧しい人という中で、経済がなかなか発展しない。

それに対して、日本はどうか。

おわかりのとおり、格差が少ない社会、”一億総中流家庭”ができあがることで発展した

日本は大土地所有制度をGHQによって解体されたことによって、民主的な、所得格差の少ない国が生まれたのですね。こういう大きな改革というのは、自分たちでやるのは大変難しかったであろうということですね。

日本の場合は、戦争に負けて、アメリカに占領された。

そこでやむなく財閥を解体して、格差をなくすよう言われてやった。

今のオレたちは自分が中流だ、ふつうの暮らしができている、ということにすごく満足を覚えて、安心して経済活動もできるよな。

たとえば、テレビを買ったり、エアコンを買ったり、パンを買ったり、トイレットペーパーを買ったり。

戦後はこんなものだれも持っていなかったんだ。

でも実際格差がなくなり、みんなにチャンスがあり、モノが足りなくて需要がめちゃくちゃあるなかで、少しずつ生産力もついて経済が回り始める

お金をもつようになると、みんないっせいに豊かな暮らしをするために競ってそういった日用品や家電を買いまくる

企業はどんどん設備投資をして、人を雇い、給料も上がっていく。それで安心して人々は結婚して、子どもを産み、人口も増えて、さらに需要が増える・・・

好循環で景気がよくなって、みんなが豊かになっていったんだ。

時代で自己破産もとらえ方が変わる

戦後間もない時期なら、自己破産して財産失っても、みんなもともと財産が無い状態だから、ショックもさほどないだろう。

でも今の日本はみんなが豊かになっちまったもんだから、”ふつう”のレベルがえらい高いんだよね。自己破産でどん底までいくと這い上がるのがちと時間かかる

実際生活がもどるのにそんな時間かからないが、取り残されたみたいで精神的なダメージはでかい。

中国の発展

ちなみに数年前に”爆買い”ってのが話題になった。

10年ほど前から豊かになってきた中国の市民ががんがん世界中で買い物しまくって、さらに経済を成長させているのは記憶に新しいところ。

中国の場合は改革開放路線といって、自分で作ったものは自分のものにしていいよ、売ってもいいよってルールにしたことで一気に生産性が伸びたんだよな。

日本人の預金信仰はキャンペーンで根づいた

日本人の預金信仰はキャンペーンがもとだった

経済が発展するためには、企業が設備投資をして、がんがん生産して、労働者を雇うことが必要だ。

ところが戦後日本の銀行にはお金がない。貸せるんだけれども※、手元に資金がないから、お金を引き出そうとする人が大量にくると対応できない。

※なぜ銀行の手元にお金がなくても貸せるのかというのは下の記事参照。

お金は全て借金だった?『目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室』

じゃあどうするか。

政府が徹底的な預金キャンペーンをやるわけだ。

しかし、昔から預金好きだったわけではない。戦後、すり込まれたのです。そのときに預金が大事。みんな将来に向かって預金をしましょう、少しでもお金が余ったら預金をしましょうと一大キャンペーンが張られた。それが、わたしたちにすっかりすり込まれたのです。

へえ、日本人ってもともとは預金大好きじゃないんだね。

本にもあるが、「宵越しの銭は持たない」と江戸時代から言われていたもんな。

明治時代の小説なんかは貧乏で明日の暮らしもわからない主人公ばかりだし、預金に励む場面ってたしかにあんまり思いつかない。

経済に対する銀行の影響力

大勢の人たちが銀行にきちんと預金をすれば、それをいろいろな大企業に資金を貸し出すという仕組みができていくわけです。この意識づけをどれだけきちんとやられるかということなんです。

結果として日本がこれほど発展できたのは、国民が銀行を信用してお金を預けたからなんだ

銀行にお金があるからこそ、銀行は安心してお金を貸し出せる。

銀行ってお金を”生み出す”、もっというと借金をつくる装置なんだが、銀行への預金が減ると、借金がつくれない=貸せなくなるんだ。

預かったお金が少ないと、貸しすぎてお金があふれたとき、今度は給料とかを引き出しにくる人のお金が足りなくなってしまう。

銀行が貸せないから、借金を背負ってでも起業しよう、新しい設備を入れて事業拡大しよう、店舗を建てて商売しようと意欲のある人が、やりたくてもできない。

お金の流れは悪くなるよね。結果、景気が悪くなるってわけ。

ざび
ざび
今はクラウドファンディングとかほかの方法で資金調達もできるけどな。

関連記事:【今ならでは】クラウドファンディングで借金を返済する方法

バブルの教訓

バブルの教訓

高度経済成長をやってのけた日本。

どんどん豊かになるから、消費も増える。

同僚が家を買った。じゃあうちも買おうといってどんどん買った。

日本人の”平均”がどんどんつり上がっていった。

そしてバブルのときに頂点になる。

ざび
ざび
オレのダディも見事な外車に乗っていたな。

ざっくりバブルってなんだったのか、流れをふりかえると、

  1. アメリカ「輸出あかんな。ドル高すぎ。安くしてー」
  2. プラザ合意・・・各国が協力してドルが急激に安くなった
  3. 日本「円高すぎ。輸出大ピンチやん!」
  4. お金を刷りまくって、金利を下げる
  5. 企業がお金借り放題
  6. 企業が銀行から借りまくって不動産投資へ
  7. 土地の奪い合いになり価格がつり上がる(不動産バブル
  8. 政府が銀行に「不動産の融資はやめろ」と命令
  9. 土地の価格が暴落
  10. 銀行は不良債権だらけで、企業にお金を貸せなくなる
  11. 企業は設備投資できず景気悪化(バブル崩壊

発端はアメリカだったんだねえ。

まあ結果論だけど、企業が不動産投資をしすぎたのが悪かったよな。当時はだれも気づかなかったんだろう。

バブルがはじける前に売り抜けたらもうかったんだろうけど、限度があるだろうよと。何でもかんでも土地買いまくってたらそりゃおかしくなるわ。

銀行側にも責任があるよな。貸しすぎたんだろう。

ところで、自分が原因で借金や自己破産をした人はなんとなく流れが自分の過去とかぶるんじゃないか?

調子がいいからって「よっしゃ、ぶちこんだれー」とお金を借りまくったら事業やギャンブルがうまくいかずに返せないみたいな

身の丈に合った、欲を適度に抑えた投資をしようなってこと。

”愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ”

バブルは30年おきにくるらしい。

前に経験して痛い目に遭った人たちが引退しているから。

前回のバブルは90年前後だったからそろそろきてもおかしくないよな。

バブルが再び起こったとき、オレたちはどうするのか。

稼ぐためにはある程度バブルに乗るのも必要だろう。ただ、やりすぎると痛い目に遭うよと歴史は教えてくれる

がんがん設備投資したはいいけど画期的な商品が登場して売れなくなり持てあますとか、がんがん社員雇ったはいいけど大型案件が消えて社員の給料払えないとか。

身の丈に合った生活や投資を心がけたいよな。

まとめ

  1. 中流層が多い状態だと経済は発展する。格差のない社会を目指せ。
  2. 全体が豊かになった日本では、自己破産は引け目に感じる。そのときの経済の状況次第で自分の立ち位置は変わる。
  3. 日本人が預金好きなのは政府のキャンペーンのせい。元からの価値観ではない。
  4. 銀行次第で景気が変わる。銀行を操れるのは政治。
  5. だれも気づかないからバブルになる。気づくためには歴史を学ぶ。

今回取り上げたこの3つの論点からだけでも、日本の経済と生活が見えてきたと思う。

オレたちの生活を支えている経済って政府の意向にめちゃくちゃ左右されるし、だから政治も大事になってくる。

これからもざびといっしょに勉強していこうぜ。

関連記事