自己破産の知識

中国には自己破産制度がない?香港は?気にある実態をまとめてみた

中国の自己破産の内容は?

お隣、中国の自己破産事情はあまり知られていない。

世界第2位の経済大国となった今、国内外で凄まじい量のマネーが動いている。

儲ける連中がいる一方で当然競争に敗れ、借金まみれになるヤツも多い。

中国でも当然自己破産制度はあるよな?

と思って調べたらまだなかった!

へえ、そうなんだと思い、いろいろ中国紙の情報をかき集めて、自己破産事情を探ってみたぞ。

始める前に一つ。

基本、中国では借りた金は返さないという通念が根強い

世間体なんてなんのその、逃げて支障がないなら逃げ切ってしまえという考え。

とことんリアリスト(現実主義者)なんだ。

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中国では自己破産の制度がない

中国では個人の自己破産がない

法人は破産できる

中国では「破産法は半分しかない」と言われている。

つまり法人の破産はできるが、個人の破産はできないという意味。

ただ、法人が破産できると言っても経営者本人が法人の連帯保証人になっているので、実質個人で責任を取らされる

「会社が払えないならお前個人から取るからな」と。

これじゃあ経営者は逃げ道がない。思わず踏み倒したくなるよな

ところが政府は、あとでくわしく書くが、借金の踏み倒しは許さんといって、凄まじい踏み倒し対策をやっている。

政府の強い決意みたいなものを感じるね。

借金を踏み倒す”老頼”問題

じゃあ経営者や消費者で、借金が返せなくなった人はいないのか?

まさか。数百万人単位でいるよ。

借金を返せなくて債権者から訴えられて裁判所から支払い命令をくらっても平気な顔をして

「金がねえんだ。払わんよ」

と決め込む。

そういう人たちの中で、特に常習犯を中国では「老頼(ラオライ)」と呼ぶ。

でも借金の踏み倒しが横行したら金貸しなんてやってられんし、経済が成り立たなくなるよね。

事実、中国国内の銀行は借金をなかなか回収できず、不良債権まみれ。

中国当局もこれは困った、どうにかせんとと思ったわけ。

そこで、様々な手法で老頼退治をしようとしている。

  1. 警察が一斉摘発
  2. 老頼(ブラック)リストをつくって公開
  3. 携帯番号と老頼リストをリンクさせる

警察が動くのはわかるが、リストを使った手法がまあすごい

まずリストに載った人を顔写真付きでウェブサイトに公表

さらに長沙市など一部の都市では、中心部にわざわざ巨大スクリーンを設置。

老頼の名前と顔写真をエンドレスで流し続けるそうだ。中には懸賞金をかけられている人もいるという。

しかも、これだけで終わらない。

北京市のある裁判所は携帯事業者と協力して携帯番号と債務不履行情報をリンク。

老頼の携帯番号から発信された際、相手先の画面に

「発信者は債務不履行者です」

と表示させるというとんでもない”いやがらせ”を展開しているそうだ。

日本ではここまではなかなかできない。

プライバシー侵害だ!と叫ばれるだろう。

ざび
ざび
取り締まる方も大変だな。

中国で自己破産できるのは数年後?

中国でも一部温州などの地域では自己破産制度を試しに運用している。

温州商人という言葉があるように、温州は商業が盛んでやり手揃い。日本で言うと大阪みたいな。

自己破産制度を試すには絶好の場所なんだろう。

その温州での試験運用を経て、いよいよ中国全土で個人の自己破産制度が整備される

これは2019年7月19日の「人民網日本語版」からの引用だ。

企業は債務超過状態に陥った場合、破産の申し立てを行うことができるが、個人が破産した場合、どうしたら良いのだろうか?

国家発展改革委員会は16日、公式サイト上で「市場主体退出制度の完備を加速するための改革方案」を発表し、個人破産制度の確立を検討して条件に見合う個人の債務者が法に基づき合法的に免責となるシステムの構築を段階的に推し進め、最終的に全面的な個人破産制度を確立する方針を明らかにした。

要するに、「個人の自己破産制度も急ピッチで作りますよ」と。

いつ施行されるのかはわからないが、専門家によると数年先にはなるとのこと。

まだズルしてやらないようにとか抜け道対策に時間がかかりそうなのだ。

まあ、中国が経済発展してきたら、儲ける人がいる一方、当然うまくいかないケースもたくさん出てくる。

倒産する会社や多重債務者の数も日本の何倍もあるはずだ

今の段階では借金を清算する制度がない以上、債務者は踏み倒すしかない。

政府もあれこれ手を打ってきたがそろそろ限界と。

中国で個人の自己破産制度ができるのも時間の問題といったところだ

中国の自己破産制度は厳しい内容?

中国の自己破産の内容は?

もし、将来中国で自己破産制度ができるとして、どんな内容になるのだろうか。

ほぼ案が固まっているらしいので見てみよう。

少し長いが先ほどの人民網日本語版から引用してみる。

〇「個人破産制度」とは?

一言でいうと、個人破産とは、債務者が返済期限までに債務を返済する能力がない状態を意味する。

そして、債権者との和解が成立しない場合は、裁判所に対して自己破産を申請し、法律のプログラムに沿って債務の返済義務が免除される。

弁護士の劉家川氏は、「個人向け貸付の割合が高まるにつれ、個人が返済できなくなるという状況はどんどん増えている。中国には個人破産制度が存在しないため、借金取りから身を隠すことやヤミ金融からの借金などの行為によって、様々な悪影響がもたらされている。個人破産制度が確立すれば、債権者と債務者の双方が法律的保護を得られるというメリットがある」と説明した。

〇返済義務の免除は、債権者にとって公平とは言えないのではないのだろうか?

これについて、劉弁護士は、「破産期間中、清算機関は債務者の財産をめぐる状況を厳しく監視・コントロールするため、自己破産者は最低レベルの生活しか維持できない。もし、現金化が可能な資産が見つかれば、たちまち現金化されて返済に充てられる。破産の申請は、申請者の就職・生活・社交・結婚などさまざまな面でマイナス影響を受けることになる。本当にやむを得ない場合でない限り、個人破産を申請することは、極めて『割りに合わない』ことを認識しておくべきだ」と続けた。

これを見ると、中国の自己破産は極めてリスキーに思える。

なんせ結婚や就職に直に影響があるんだから

「あ、こいつ自己破産したからダメだね」

と何かにつけて振り落とされるなんて想像しただけでゾッとするよな。

日本ではここまでじゃない。自己破産してもせめて一部の職業に数カ月就けなくなるくらいなもん。基本バレないしな。

中国では社会信用システム(個人が信用スコアによって社会の様々なサービスで優遇を受けたり逆に低ければ使えないようにするしくみがより一層確立されていくから、そういったデジタル技術との絡みで広く情報が行き渡るんだろう。

もはやコンピュータに支配されるターミネーターのような管理社会だ。

そんな「割に合わない」制度なら使う人もいないんじゃね?意味なくね?と思うが、まあそのうち運用しながら調整していくだろう。

ただ一つ言えることは、国家が予算を投じるような技術は驚くべきスピードで進歩する。人口が多い分データもハンパなく取れるしな。

自己破産がスコアの指標に組み入れられる管理体制が、今後日本にも上陸する可能性はある

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香港では自己破産制度がある

香港では自己破産できる

香港は一応中国の一部だが、全く別の国と思っていい。

ご存知のとおり、香港は1997年までイギリス領だった。

法制度はイギリス統治時代の名残りで、英米法だから自己破産制度もきちんとある

香港特別行政区基本法というのが一番大元になる法律。

その中で自己破産についても規定されている。

ただ、予納金として裁判所に約1万香港ドル(約13万円)払わないといけない

日本では同時廃止といって財産もなく、隠している様子もない人の場合、2、3万円で済むからな。

香港では同時廃止といった運用はなく、基本すべての案件は管財事件として処理されるようだ。

管財事件:財産がある、もしくは何か疑わしいことがあって調査の必要があるとされた自己破産の形式。

そう考えると日本の場合管財事件だと予納金で最低20万円払わないといけないから割安かもしれん。

それから各種条例に違反している場合は懲罰も課せられる。

たとえば、日本でも財産隠しなどで自己破産したら破産詐欺罪に問われる。

このあたりは世界共通のようだ。

関連記事:自己破産の管財事件ってなに?破産経験者がわかりやすく解説

まとめ

  1. 中国では個人の自己破産制度はまだはっきりと確立していない
  2. 中国で法人の破産はできる
  3. 温州などの一部地域では自己破産の判例はあるが、まだ整備中。
  4. 中国で個人が自己破産できるのは数年後(2020年代?)とみられる
  5. 香港では自己破産ができる

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これらは全て誤解だ。正しい情報を知って、正しい判断をするためにはプロの弁護士や司法書士へ相談をするのがベスト。

裁判所に直接「自己破産したいんですけどどうしたらいいですか」ときいたら、

「まずは弁護士に相談してください」

と即言われたぞ。

裁判所が答えたってことはつまり、公的な機関が認めた、公式の回答だ。

まずは弁護士に相談、これがみんな通る道と思っていい。

“どうしよう、こんなケースは大丈夫かな”と推測ばかりしていて、一人で悩む時間は正直もったいない。

その間も返済の催促はくるし、利息も溜まっていく。

借金問題はできるだけ早く解決して、次の生活にエネルギーを向けたほうが立て直しも早くなる。

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