人々はどれだけ借金しているのか。
日本の場合、消費者金融に借金をしている人は1000万人いるらしいのだ。
だけど、アメリカの家計は日本よりさらにヤバいらしい。
まずはこちらの記事から。
米家計債務、過去最高の約14兆ドル 支払い延滞も増加=NY連銀
日本円にすると約1500兆円だ。
すさまじい金額だよな。
アメリカ人はホームパーティーをしたり、長期で旅行に行ったり、大胆にお金を使うイメージがあるが、実際たくさん使っているようだ。
アメリカの借金事情はどうなっているのか、国の借金もすごいのか、レポートする。
関連記事:
お金は全て借金だった?『目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室』
【破産は実務の問題】『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』を読む
目次
アメリカは”借金大国”

家計債務は膨らみ続ける
さきほどのニュース記事によると、
ニューヨーク連銀の調査担当は「第3・四半期の新規融資は堅調で、自動車ローンが過去最高近くに伸び、住宅ローンも前年比で大きく増加した」とし、家計が低金利環境を利用して、借り入れていると述べた。
「家計が低金利環境を利用して、借り入れている」
ここがミソだな。
いったいどんな環境なんだろうか。
家を買うときローンを組むのは日本もアメリカも一緒だが、アメリカでは「人」ではなく「家」に対してローンを組む。
どういうことか。
こちらの記事から引用してみる。
アメリカ人のジャックさんは中古住宅を購入した。
ジャックさんは「ローンが払えなくなったら、出て行けば良いさ。値段が下がっていても追加でカネを取られるわけではないし、別の家を探せば必ず良いものがあるさ」とサバサバしています。これがノンリコースローン(非遡及型融資)です。
つまり、その人がローンを払えなくなっても、家が担保(信用)になるから、「家を返してね」でチャラになる。
アメリカでは、若い人たちが少しの頭金でもノンリコースで安心して購入できる仕組みがあったので、「借りるより、買う方が得」と実感できました。そして、それを支えるために住宅街をきちんと管理していく管理組合組織が社会政策として確立していきました。
こんな具合でアメリカ人はガシガシ借金を重ね、家を買っているんだ。
返せなくなったら家を手放し、また別の家をローン組んで買う。
この繰り返しだ。
ここでアメリカの家計債務の推移をみてみよう。
2008年のリーマンショック以降は下がり気味だったが、2014年から再び上がり続けている。
そして2018年末時点で過去最大となった。
なぜアメリカ人はそんなに借金をするのか

”アメリカンドリーム”を目指す価値観
アメリカ人が借金を重ねる理由は、住宅にかかるローンのしくみのほかにもある。
アメリカ人の価値観だ。
アメリカではいまだに素敵な「家・車・家具」を持つことが夢であると信じられていて、みんな目指している。
欲しい目標がはっきりしている。
アメリカ人の借金の中でも代表的なのが住宅ローンと自動車ローンだからね。
クレジットカードでなんでも済んでしまう社会
そしてアメリカはクレジットカード社会というのも大きい。
なんでもかんでもカード払い。
現金を持ち歩く人はほとんどいない。
「日本に旅行したら現金払いが多くて、それ以来持ち歩くようにしている」
なんて言う人もいるくらいだ。
リボ払いも普及していて、月の負担が軽いならとがんがん買いまくる。
その結果借金が膨らんでいて、個人破産の件数もすごいことになっている。
2018年の時点で80万人もの人が破産しているんだ。日本の10倍以上だね。
関連記事:【日本と大違い?】アメリカの自己破産事情を徹底レポート
一方で大学の学費が高く、学生ローンを組んでしまって若いうちからお金を貯めておけるだけの余裕がないって人がいるのも原因の一つとされている。
アメリカ政府の借金は2400兆円!?

今度は家計ではなくて国のほうの借金を見てみよう。
すんげえ勢いで増えているよな。
代表的な原因は2つ。
まず2003年のイラク戦争だ。
莫大な戦争費用を調達するために国債を大量発行した。
それから2008年に起きたリーマンショックによる経済危機に対応するため、政府が巨額の財政出動をしたんだ。
そんなこんなでアメリカの債務は膨れ上がり、今ではなんと2400兆円の政府債務(借金)を抱えている。
これは日本の倍だ。
アメリカはダントツで世界一の債務国になる。
こんなに借金をしていて、果たしてアメリカ経済は大丈夫なんだろうか。
借金からアメリカを救うかもしれないMMT
この目もくらむような借金の山に対して、
「まったく心配ない」
と言い切る人たちがいる。
彼らはMMT(現代貨幣理論)という考え方に基づけば財政赤字は問題ないと言うんだ。
MMTを超ざっくり解説
MMTは「お金ってなに?」という問いに対して、現在最も「しっくりくる」答えと言われる理論だ。
ざっくり言うと、「お金はモノじゃなくて貸し借りの”記録”である」という考えなんだな。
ここはちょっとわかりにくいだろうから、「そうなんだ」くらいに流してもらってかまわない。
もし、お金が貸し借りの記録なんだとしたら、「お金が生まれるときは、必ずだれかが借金をしている」という理屈になる。
じゃあお金を生むのは政府だよね。もしくは政府の管理下にある中央銀行(日本なら日銀)だ。
政府から民間にお金が流れ込むというしくみだ。
つまり不景気を脱出したいときは、政府が借金をして民間にお金を流し込んで活性化させよ、こう言うんだ。
まとめると「政府の赤字は民間の黒字、政府の黒字は民間の赤字」ということだな。
国家の財政にMMTを当てはめると・・・
詳細はここでは省くけど、MMTの言っていることをそのまま政府の借金に当てはめると、
- 自分の国に通貨で借金(国債発行)する
- インフレ率が上がりすぎないようにする
この2点さえ抑えておけば、いくら借金をしてもいいとなる。
このMMTはアメリカで最も注目を集める民主党若手ホープ、オカシオ・コルテス議員が支持したことで一気に世界に広まった。
巨額の財政赤字を抱えるアメリカにとってはこんなにおいしい理論はないよな。
今までの経済学とは真逆の考えなので、「”天動説”から”地動説”へ」とも言われているくらいショッキングな理論なんだ。
なんたって財政赤字は気にせずじゃんじゃんお金をバラまけっていうんだからな。
ガンガン財政支出をやったからといって財政破綻をすることはない。
だって足らないなら自分でお金を刷ればいいんだからというのがMMTの考え。
今まで財政破綻を煽ってきた連中は真っ青よ。
ちなみに日本も自分の国の通貨で借金をしているのでバリバリMMTの考えに当てはめることができる。
日本の財務省よ、きいてるか?
このあたりは別の記事でも書いているのでよかったのぞいてみてくれ。
まとめ
- アメリカは世界一の借金大国
- 家計の債務も増え続けて累計1500兆円に上る
- クレジットカード払いが盛んなことや購買意欲旺盛な国民性などが原因。
- アメリカ政府の債務残高は2400兆円にもなる
- 債務残高(財政赤字)は気にしなくていいというMMTの考えが世界的に広まりつつある
自己破産を迷っているなら無料相談してみよう
- 自己破産したら全財産が没収される
- 自己破産すると周囲の人に必ずバレる
- 自己破産すると二度と立ち直れない
これらは全て誤解だ。正しい情報を知って、正しい判断をするためにはプロの弁護士や司法書士へ相談をするのがベスト。
裁判所に直接「自己破産したいんですけどどうしたらいいですか」ときいたら、
「まずは弁護士に相談してください」
と即言われたぞ。
裁判所が答えたってことはつまり、公的な機関が認めた、公式の回答だ。
まずは弁護士に相談、これがみんな通る道と思っていい。
“どうしよう、こんなケースは大丈夫かな”と推測ばかりしていて、一人で悩む時間は正直もったいない。
その間も返済の催促はくるし、利息も溜まっていく。
借金問題はできるだけ早く解決して、次の生活にエネルギーを向けたほうが立て直しも早くなる。
「自己破産したいけど、弁護士に頼むのはすごく敷居が高い」
そんな人はWebからの無料診断や無料相談をするのがオススメ。
まずは小さな一歩から。気軽にはじめみよう。